Wednesday, November 25, 2020 7:54 AM

中国雲南省で発生か 起源特定へ国際チーム始動

 【ワシントン共同】新型コロナウイルスはいつ、どこで発生し、どう広がったのかー。その起源の特定へ、世界で研究が続いている。コウモリからセンザンコウなど食用にもされる動物を媒介し人間に感染した可能性が指摘される中、米国の研究団体は中国雲南省でウイルスが発生したとの見方を示した。同団体が世界の著名研究者らを束ねた国際チームも始動、多様な仮説を分析して解明を急ぐ。ただ中国政府は情報公開に消極的で、進展は容易でない。

 英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに8月発表された論文は、中国各地で過去に集めたコウモリの検体のコロナウイルスを分析した結果として、今回の新型コロナが雲南省に由来する可能性があるとした。東南アジアが起源の可能性も残り、研究は途上にある。

 動物から人に感染するようになった“分岐点”を昨年11月下旬ごろとする見方がある一方で、ハーバード大などのチームは、同8月には既に流行が始まっていた可能性を指摘。感染の症状に関する中国・武漢市からのインターネット検索や、病院駐車場の車の急増ぶりを捉えた衛星写真を解析する手法を用いた。