Tuesday, December 01, 2020 9:43 AM

バイデン氏に機密報告開始 次期大統領として情報機関

 【ワシントン共同=田中光也】バイデン次期大統領は11月30日、情報機関から国内外の安全保障情勢などに関する機密情報の報告を初めて受けた。米主要メディアが一斉に報じた。報告は「大統領日報(PDB)」と呼ばれる書面で、大統領が毎日受けるもの。次期大統領として安保分野で引き継ぎを本格化させた。

 トランプ大統領が23日、政権移行に向けた手続き開始を容認したことを受けた措置で、国家機密にアクセスし、安保で切れ目のない対応を行うのが狙い。トランプ氏が大統領選で敗北を認めず、政権移行手続きを統括する一般調達局(GSA)も引き継ぎ開始を承認していなかったため、円滑な政権移行へ情報共有を進めるべきだと与野党から批判が強まっていた。

 大統領選で接戦だったアリゾナ州とウィスコンシン州が11月30日、バイデン氏勝利を認定。トランプ氏が結果を覆そうと訴訟や票の再集計を求めていた重要6州でバイデン氏勝利を州当局が認めたことになった。トランプ陣営は依然、訴訟を続ける構えだが、覆る見通しはない。