Monday, December 07, 2020 8:53 AM

調達額、最大3052億円 ANA「構造改革を加速」

 全日本空輸を傘下に持つANAホールディングス(HD)は7日、一般の投資家向けに新たに株式を発行する公募増資などで調達する金額が最大3052億円になると発表した。「事業構造改革を加速するための十分な金額だ」と説明。2000億円を燃費性能に優れたボーイングの中型機の購入に充て、残額は債務返済資金とする。

 ANAHDは新型コロナウイルス流行による需要激減を受け、2021年3月期連結決算で過去最悪の5100億円の純損失を見込む。手元資金を確保するため金融機関からの借り入れを増やした結果、経営の健全性を示す自己資本比率が低下し、財務基盤の改善が課題になっていた。大型機削減や固定費抑制といった構造改革を進めている。

 競合する日本航空も、これまでに1826億円の増資を発表。コロナ後の競争力向上のため、機材更新などに充てる。(共同)