Tuesday, December 15, 2020 9:33 AM

洋上風力、原発45基分に 40年目標、政府主導で拡大

 経済産業省と国土交通省は15日に洋上風力発電の官民協議会を開き、2040年の発電能力を最大4500万キロワットとする目標を決めた。再生可能エネルギーの柱として原発45基相当の規模にする。政府が各地の適地選定の手続きや送電網確保を主導するほか、技術開発や産業育成も支援し、火力を下回る発電コストを実現する。50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする脱炭素目標の達成に弾みを付ける。

 協議会がまとめた報告書「洋上風力産業ビジョン」に盛り込んだ。現在の洋上風力の発電能力は2万キロワットほどで30年までに1000万キロワット、40年までに3000万〜4500万キロワットに増やし、欧州連合(EU)、中国に続く世界3位の大きさにする。報告書の内容は脱炭素社会実現に向け政府が年内にまとめる実行計画に反映する。

 洋上風力は陸上と違って風が安定して吹き、海に囲まれた日本では適地が多いと期待されている。地域別の40年の発電能力では目安を作成し、北海道電力管内が最大1465万キロワットとトップになった。九州電力管内が1190万キロワット、東北電力管内が900万キロワットと続いた。(共同)