Thursday, April 08, 2021 4:15 AM

セールスフォース、新たな販促ツールを発表

 セールスフォース(Salesforce)は3月16日、人工知能基盤の新たなABM(account-based marketing)機能をセールスフォース・デジタル360に追加したことを明らかにした。新機能は、セールスフォース・デジタル360の利用会社の販売部が販促(マーケティング)キャンペーンを効果的に強化できるようにする。

 ベンチャービート誌によると、新機能のアインシュタイン・キー・アカウンツ・アイデンティフィケーション(Einstein Key Accounts Identification)は、その名の通り、重要な取り引き先または販売機会(キー・アカウンツ)を特定(アイデンティフィケーション)するのに役立つ。販促対象との関係性をもとにした購入兆候と潜在的購入客の特性を分析することで、購入する確からしさの強いアカウント群を特定するのが同機能の特徴だ。

 昨今、各社の販促班が個々の標的(潜在的客)向けに個人化した体験を提供する手法を強めているのにともなって、ABMは非常に重視されるようになっている。セールスフォースが2021年に実施した調査では、B2B(usiness-to-business)販促担当者たちの92%はABMが「きわめて重要」と位置づけていることがわかった。既存顧客の市場をあらためて掘り起こす機能といえる。

 また、シリアスディシジョンズ(SiriusDecisions)によると、33%の会社は2016年に販促予算の最低30%をABMに投じ、その割り合いは2017年に50%以上に拡大した。

 各社の販促班は、アインシュタイン・キー・アカウンツ・アイデンティフィケーションを使うことで、販促活動に関するデータをウェブサイトと顧客関係管理(customer relationship management=CRM)プラットフォームにわたって横断的に分析でき、優先度の高い順に当該アカウント群を自動的に整理できる。

 同機能の目的は、セールスフォース製品の利用会社らの販促担当や販売部が優先アカウント群に専念できるようにしながら営業資源を最適化し、取り引きを迅速に成立させることだ、とセールスフォースは説明した。

https://venturebeat.com/2021/03/16/salesforce-intros-new-ai-powered-account-based-marketing-tools/