Tuesday, November 02, 2021 10:11 AM

ベライゾンと日産、最新C-V2X技術の概念実証で協力

 通信サービス大手ベライゾンと北米日産はこのほどカリフォルニア州コントラコスタ郡で、車両や周辺インフラからのセンサーデータを無線通信網の末端で処理し、ほぼリアルタイムで車両に戻してドライバーに伝えるC-V2X(携帯電話通信による車車間・路車間通信)技術の概念実証実験(POC)を行なった。

 ベライゾンのプレスリリースによると、この通信機能は車が走行中に障害物の後ろから出てくる歩行者や対向車がドライバーに見えにくい場合に効果的だった。

 実証実験では、車両ベースとインフラ・ベースのさまざまなセンサー構成をテストし、ドライバーから見えない部分に潜む危険の多視点画像を作成することに重点が置かれた。日産の車両と道路インフラから集まるセンサーデータは、ベライゾンの通信網の末端機器で処理された後、携帯電話通信を介して車に送信され、日産の「インテリジェント・シェアード・ワールド」プラットフォームにドライバーへの通知を開始するよう促した。

 この機能は、米国の道路交差点で左折する時によくある大型車で見えない対向車やほか車の後ろに隠れた道路横断者の存在を、ドライバーに知らせるのに役立った。

 実験はシリコンバレーを拠点とする北米日産のリサーチ・アンド・アドバンスト・エンジニアリングが実施した。コントラコスタ郡交通局(CCTA)は今後、同局の「自動運転システム助成プログラム」で技術検証を行い、C-V2X技術の実用に向けて実験で行われた事例を郡内の管理された公共環境で確認する予定。

 ベライゾン・ビジネスのTJ・フォックス上席副社長(産業用IoTおよび自動車担当)は「C-V2Xは、将来のインターネットとつながる自動運転車(AV)の最も重要な技術の1つになる。今回の概念実証実験は、ベライゾンの携帯電話通信を使ったエッジコンピューティングが車両や公共インフラから大量の情報を処理する負担を取り除くのに役立ち、それがほぼリアルタイムで行われることを示した」と話した。

https://www.verizon.com/about/news/verizon-nissan-ccta-collaborate