Thursday, November 18, 2021 8:58 AM

ルシッド、22年はEV2万台を生産へ

 新興電気自動車(EV)メーカーのルシッド・モーターズ(Lucid Motors、カリフォルニア州ニューアーク)は、2021年7〜9月期に収支を強化して48億ドルのキャッシュを計上しており、22年は2万台のEV生産を予定している。

 ブルームバーグ通信によると、同社では最初のEVモデルの予約が7〜9月期に1万3000台(13億ドル超)に達した後、現在は1万7000台を突破している。同社は22年の生産目標を達成できると確信しているが、世界的なサプライチェーンの混乱の継続によるリスクも考慮して、その緩和措置も講じているという。

 ルシッドは7月、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じた上場で40億ドルを超える資金を調達し、株価はその後85%上昇。まだ売り上げは少ないが、時価総額は約730億ドルとなった。すでにEV大手テスラの既存モデルと同等の電池技術を開発、実証しており、テスラに対抗できる可能性を持った新興EVメーカーと見られている。

 ピーター・ローリンソンCEOは、かつてテスラの高級EVセダン「モデルS」のチーフエンジニアを務めた人物。業界では最近、別のEVスタートアップのリビアン・オートモーティブ(Rivian Automotive)が新規株式公開(IPO)を実施したが、EVの生産台数はまだわずかで、その引き渡し先は主に従業員だったにもかかわらず米史上6番目の大規模IPOとなった。

 ルシッドも9月に最初のEVモデルの生産を開始したばかりで、10月31日に一部の顧客に引き渡しを始めた。当面の焦点は、航続距離520マイルの限定モデル「エア・ドリーム・エディション」(16万9000ドル)600台弱の納車で、「エア」の下位バージョン(13万9000ドル)の引き渡しも始めている。

 車の生産は、20年に操業を開始したアリゾナ州カサグランデの工場で行っている。

https://www.autonews.com/automakers-suppliers/lucid-says-track-make-20000-evs-next-year-strengthens-balance-sheet