Tuesday, October 18, 2016 10:34 AM

難民受け入れ決断を 国連高官、日本に要請

 国連開発計画(UNDP)の中満泉危機対応局長は18日までに、深刻化する難民問題について「日本は公平負担の観点からも難民をもう少し受け入れるべきではないか」と述べ、受け入れへの政治的決断を求めた。ジュネーブで共同通信のインタビューに応じた。

 中満さんは旧ユーゴスラビア紛争時に難民保護に当たるなど国連を代表する難民問題の専門家の一人。多くの難民を生み出しているシリア内戦について「簡単に片付くとは思えない。日本にできることはたくさんあるが、難民受け入れ数はあまりに少ない。いろいろな国が協力して受け入れており、(日本も)連帯する姿勢を見せることが重要だ」と話した。

 また、9月にニューヨークで開かれた難民・移民対策の国連サミットで「(自宅を追われながら出身国にとどまる)国内避難民の問題が一切話し合われなかった。政治的に微妙な問題かもしれないが、人道的見地からおかしい」と指摘、来年にも国際会議などで討議するよう働き掛けていくとした。(共同)