Thursday, January 13, 2022 9:05 AM

マグナ、25年にトラック向け電動4WDシステム生産へ

 自動車部品大手マグナ・インターナショナルは、すべての人に未来の乗り物と持続可能なモビリティー(移動手段)を提供する電動化ソリューション事業を強化しており、ピックアップ・トラックおよび小型商用車向けに「eBeam(イービーム)」駆動システムを使った電動4WDパワートレイン・システム「EtelligentForce(イーテリジェントフォース)」の開発を進めている。

 グリーンカー・コングレスによると、EtelligentForceは積載量やけん引力を損なうことなくピックアップや小型商用車の車両機能を完全に維持するように設計されており、マグナは2025年からの生産を目指している。

 フロントに「eDrive」テクノロジーを、リヤに「eBeam」電動ビームアクスルを備え、同等の内燃エンジントラックと肩を並べる最大1万4500ポンドという高いけん引力に対応する。最高出力はリヤの「eBeam」が250キロワット(kW)、フロントの「eDrive」が180kWで合わせて430kW。

 また「eBeam」は、従来のビームアクスルに代わって既存のサスペンションおよびブレーキシステムに対応できるため、コストのかさむトラック用車台の設計し直しは不要で、自動車メーカーは主要なパフォーマンス属性を優先させてカスタマイズできる。こうした利点は、この車両セグメントにおける電動化の簡素化に貢献する。

 さらに「EtelligentForce」は、従来の内燃エンジン車のパワートレインより可動部品が少ないためメンテナンスの頻度も少なくて済み、車の使用期間にわたって所有者に直接的な利点をもたらす。

 車両の電動化が加速する中、マグナはミシガン州トロイの米国本社にEVセンターの新設を進めており、25年から北米EV市場で「EtelligentForce」ソリューションを展開できるようにする。

https://www.greencarcongress.com/2022/01/20220110-magna.html