Wednesday, October 19, 2016 1:31 PM

欧州探査機、火星に到達 初着陸、生命の痕跡探る

 火星に生命の痕跡を探る欧州宇宙機関(ESA)とロシアの共同探査計画「エクソマーズ」で、着陸技術を確かめる無人機「スキャパレリ」が19日、火星の地表に到達したとみられる。ESAによると、着陸の成否は不明。無事に着陸したことが確認されれば、数日間にわたって火星の気象データを集め、上空の探査機を通じて地球に送る予定だ。

 火星の地表では、米航空宇宙局(NASA)のキュリオシティーなど複数の探査車が活躍中。ESAは2003年に初の小型探査機の着陸に挑んだが、着陸後に通信不能となり失敗している。成功すれば今回が初めてとなる。

 スキャパレリは直径約1.7メートルの円盤形で、着陸時の重さは約300キロ。搭載センサーで着陸地点の風向きや風速を調べる。今年3月に母船の探査機「TGO」と一緒に打ち上げられ、数日前に分離して火星に向かっていた。母船も火星周回軌道に入って18年から観測を始める計画。母船は生命活動と関わりが深いメタンがどのように分布しているかを高度約400キロから調べる。(共同)