Wednesday, October 19, 2016 1:32 PM

東芝元社長3人任意聴取 監視委、告発の可否検討

 東芝の不正会計問題で、パソコン事業の利益水増しに関わったとして、証券取引等監視委員会が19日までに、西田厚聡氏(72)、佐々木則夫氏(67)、田中久雄氏(65)の歴代3社長を任意で事情聴取したことが市場関係者への取材で分かった。監視委は、東京地検特捜部と協議しながら金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑での告発の可否を検討しているもようだ。

 関係者によると、東芝のパソコン事業では、海外の委託先に部品を販売して組み立てを発注し、完成品を東芝が購入する「Buy-Sell(バイセル)」と呼ばれる取引を装い、利益を水増しした疑いがある。

 東芝が依頼した第三者委員会の報告書によると、バイセル取引はかつてパソコン事業の責任者だった西田氏が2004年に導入。社長就任後、08年の「リーマン・ショック」による業績悪化をごまかすため、利益の水増しに使ったとされる。(共同)