Tuesday, October 11, 2022 6:43 AM

VW、メキシコ湾岸の物流をTXフリーポート港に集約

 フォルクスワーゲン(VW)グループの米国法人は、テキサス州のフリーポート港をメキシコ湾岸地域の新しい車両物流拠点にすると発表した。

 グリーンカー・コングレスによると、VWは港湾施設の利用で20年間のリース契約を結び、車両物流を一層効率化するとともに、米国内のディーラー約300店に向けた輸入能力を向上させる。フリーポート港は1925年にテキサス州議会の承認を受けた独立行政法人で、ヒューストンの南約60マイルに位置し、州幹線道路36号線、288号線とつながる。

 米国VWの新拠点は、2022年内に工事を開始して24年初頭の稼働を目指しており、現在州内のヒューストン港とミドロジアン港で行っている物流事業を集約する予定。フリーポート港に新拠点を置くことで、VWは主にメキシコや欧州の生産拠点から年間約14万台の輸入が可能になる。

 また、フリーポート港では二酸化炭素(CO2)排出量の少ない液化天然ガス(LNG)燃料の自動車船が使えるため、VWグループが目指す世界物流の環境負荷低減にも貢献する。

 米国VWは現在、国内で8つの港を使用し、1000を超えるディーラーを最適な距離で結んで車両輸送に伴う排ガス量を減らしている。フリーポート港での事業展開によって、施設で113人の直接雇用が生まれるほか、トラック輸送や鉄道、船舶荷役、船舶操縦士といった関連分野でも相当の雇用創出が見込まれる。