Tuesday, November 01, 2022 6:52 AM

bp、無料移動サービス「フリービー」に600万ドル出資

 英石油・エネルギー大手BPの投資部門bpベンチャーズは、フロリダ州マイアミを本拠とする電気自動車(EV)を使った配車サービス事業フリービー(Freebee)に600万ドルを投資した。

 フリービーは、携帯電話アプリ「Ride Freebee」を通じて地域に無料のオンディマンド移動サービスを提供している。bpが主導した最近のシリーズA資金ラウンドで、フリービーは既存のインフラ資本パートナーであるテンシル・モビリティー(Tensile Mobility)の出資も含め800万ドルを調達した。

 フリービーの無料移動サービスは、公共交通網の一部として複数の地方自治体から資金提供を受けているほか、企業のビジネスパーク、ホテルやリゾート、大学といった民間事業体にも支えられている。フロリダでは主要な移動手段として地位を確立しており、交通渋滞や二酸化炭素(CO2)排出量の増加など、自家用車の増加を原因とする国内の複数の課題解決を目指している。

 フリービーは現在、EV150台以上を所有し、230人以上の常勤ドライバーを雇用する。今回の投資は全米への事業拡大に向けた技術開発力の向上や、担当チームの拡大などに充てる。

 今はフロリダとバージニアで25以上の自治体やキャンパスにサービスを提供しているが、2022年内に両州で新しく7都市を加える予定で、年末までには100万人を超える乗客に対応できるようになる見込み。

 bpは、全米への事業拡大でフリービーと協力し、EV充電インフラの展開でも提携機会を模索する。bpベンチャーズは、革新的なテクノロジー企業を発掘し各社に投資してエネルギー分野のイノベーションを加速させるため10年以上前に設立され、これまでに250以上の投資家とともに40件を超える投資を行い、テクノロジー企業に約10億ドルを投資している。