Monday, November 21, 2022 5:46 AM

ボルグワーナー、国内の製造事業拡大へ

 パワートレイン部品大手ボルグワーナー(BorgWarner、ミシガン州)は、EV関連事業の強化を目的に米国内の製造拠点を拡大する。25年までに約40億ドルの売り上げ創出を目指す。長引いた業界の供給と生産の変動がようやく収まり、同社の収益が安定したことが背景にある。

 オートモーティブ・ニュースによると、同社22年7~9月期決算は、売上高が前年同期比約20%増の40億ドル、純利益が2倍超の2億9200万ドルだった。22年のEV関連売上高は前年比2倍超の約8億5000万ドルを予想しているが、事業全体で見るとまだ一部を占めるにすぎない。同社のEV関連の販売構成比は21年が3%未満だが、30年までに45%まで高めようとしている。

 ケビン・ノーラン最高財務責任者(CFO)によると、米インフレ抑制法(IRA)は、ボルグワーナーを含む多くの自動車関連企業にとって国内事業を拡大する契機となっている。

 同業のリアは先日、EV部品の新工場を建設する計画を発表。レイ・スコットCEOは、サプライチェーンを現地化する必要があると説明した。EV用電池の新興メーカー、アワ・ネクスト・エナジー(ONE)は、IRAがミシガン州に16億ドルの工場を建設する要因になったと述べた。

 ボルグワーナーのフレドリック・リサルドCEOは「当社はミシガン州で工場を運営しており、さらに国内で増産を検討中だ」と語った。拡大の時期や候補地については明らかにしていない。