Thursday, October 20, 2016 1:06 PM

銀行の企業文化是正に法規制も ニューヨーク連銀総裁

 ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は20日、ニューヨークで開かれた金融サービス産業向け会合であいさつし、業界で頻発する不祥事を根絶するには、報酬体系など企業文化の見直しが不可欠と強調し、新たな法律や規制の導入も検討すべきだと述べた。

 無断で顧客名義の架空口座を大量に開設していた大手銀行ウェルズ・ファーゴの例を念頭に「ここ数年、金融サービス業界は企業文化と倫理面の根深い問題に悩まされている」と指摘。業界内の「悪しき慣行」を原因とする不祥事の蔓延は「業界に対する信頼を損ねている」と警告した。

 総裁は、業界内の成功報酬の仕組みなどが従業員を不正行為に駆り立てている可能性に言及。企業は報酬体系などがどのように企業行動に作用しているか検証し、問題があれば仕組みを変えていく必要があるとした上で「新たな法律、あるいは規制が役に立つかどうか検討しよう」とも述べた。(共同)