Friday, October 21, 2016 10:09 AM

米選挙後に暴動や裁判も トランプ発言で不安拡大

 大統領選の共和党候補トランプ氏が敗北した場合に結果に従うか明言を避けたことで、11月8日の選挙後に混乱が生じかねないとの不安が広がっている。トランプ氏の支持者が不満から暴徒化したり、陣営が裁判闘争に持ち込んだりしかねないとの見方から、決着まで1カ月以上も紛糾した2000年大統領選の再現を予想する声もある。

 女性蔑視発言やセクハラ疑惑が響き劣勢のトランプ氏は、民主党クリントン候補の陣営が不法移民による投票を画策しているなどとして「いんちきがまかり通っている」と主張している。今月19日の討論会で選挙結果を受け入れるかは「その時に考える」と発言。「民主主義を揺るがす前代未聞の対応」だとしてメディアは沸騰し、20日付の有力紙は1面トップで報じた。

 優位を保つクリントン氏の勝利に自信を深める民主党は、円滑な政権交代にトランプ氏が水を差しかねないと懸念。下院議員の1人は「市民が暴力に走れば、トランプ氏の責任だ」とけん制した。(共同)