Tuesday, May 16, 2023 6:47 AM

代替エネ発電普及でEVの利用がクリーンに

 環境保護を意識する人が増え、二酸化炭素(CO2)を排出しない電気自動車(EV)の販売台数が増えているが、EVがどれだけ環境に優しいかは、その国の電力がどのように作られるかで変わってくる。

■米は中独より優秀

 ウォールストリート・ジャーナルによると、英国の独立系エネルギーシンクタンク、エンバー(Ember)が電力業界の排ガスデータを分析したところ、2022年のCO2排出量は、主に石炭と石油を使って発電している中国で電力量1キロワット時当たり530グラム(g/kWh)だった。

 欧州最大の経済大国ドイツは、10年間業界の炭素排出量が減少していたが、原発を停止し、ロシア産の天然ガスを石炭に切り替えたため、22年は386g//kWhと前年比で5%以上増加した。一方、米国は368g//kWhで、米国でEVを走らせた方がクリーンな電力を充電でき、中国やドイツで乗るよりも全体の温室効果ガス排出量が少ないことになる。

 米エネルギー情報局によると、米国では22年、電力の約60%が化石燃料、約18%が原子力、約22%が再生可能エネルギーで生産され、米電力業界は排ガス削減で大きな進歩を遂げている。