Friday, November 03, 2023 6:46 AM

BP、テスラの急速充電器導入へ〜1億ドル相当を発注

 英国の石油・ガス大手BPの電気自動車(EV)充電事業BPパルスは、EV大手テスラに超急速充電器を1億ドル相当発注した。テスラが開発した超急速EV充電器が社外のネットワークに導入されるのは初めて。

 BPのプレスリリースによると、BPパルスはこの発注を機に2024年から全米で公共EV充電ネットワークの展開を始める。設置場所は、トラックストップ大手トラベルセンターズ・オブ・アメリカ、給油所併設型のコンビニエンスストア大手のソーントンズやam/pm、給油所のアモコといったBPブランド施設の主要拠点のほか、大都市圏にあるBPパルスの大規模な急速充電施設「ギガハブ(Gigahub)」や、以前発表された協業の一部として、レンタカー大手ハーツなど他企業の充電拠点も含まれる。

 BPはまず、ヒューストン、フェニックス、ロサンゼルス、シカゴ、ワシントンDCにテスラ製の充電器を設置する予定。BPパルスの一部のフリート顧客の拠点にも配備される。

 業界をリードするBPの高度な充電管理ソフトウェア「オメガ(Omega)」に信頼性の高いテスラの急速充電器を組み合わせることで、EVフリート向けの充電全体を監督する特徴的な機能が得られ、顧客に包括的なソリューションを提供できるようになると見込まれる。

 テスラ製充電器は出力が250キロワット(kW)。BPパルスが自社のブランドで設置、運営を行う。この充電器には、テスラ独自の充電規格「NACS」と従来型規格「CCS」の両方のコネクター(給電口)に対応するテスラの「マジックドック」が搭載されるため、BPパルスのネットワークでは他メーカーのEVでも規格に関係なくテスラの充電器を使える。

 BPパルスは、国家EVインフラプログラム(NEVI)やカリフォルニア州エネルギー委員会(CEC)などの制度を通じて、カリフォルニア、ペンシルベニア、コロラド、ケンタッキー各州の拠点にEV充電インフラを提供するための助成金を獲得している。同社は2月、30年までに米国のEV充電インフラに10億ドルを投資する計画を発表した。

https://www.bp.com/en/global/corporate/news-and-insights/press-releases/bp-boosts-ev-charging-network-with-100-million-dollar-order-of-tesla-ultra-fast-chargers.html