Wednesday, October 26, 2016 10:19 AM

IWC機能不全打開へ 日本、建設的議論を主張

 スロベニア南部ポルトロジュで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会は26日、3日目の協議に入った。日本は、捕鯨支持国と反捕鯨国の対立で陥っているIWCの機能不全状態の打開を訴える。昨年12月の南極海での調査捕鯨を反捕鯨国から非難されていることもあり、クジラの持続可能な利用と保存を両立させるため、加盟国が協調し、建設的に議論するよう促す。

 水産庁によると、IWCは加盟国88カ国のうち、捕鯨支持国が日本など39カ国、反捕鯨国は米国など49カ国と二分されている。法的拘束力のある決定は総会で4分の3以上の賛成票が必要だが、双方届かず、長年の対立で重要な決定ができない状態が続いている。

 前回の総会で、日本は沿岸の小型捕鯨でミンククジラ17頭の捕獲枠を設定するよう提案したが、反捕鯨国により否決された。再び提案しても同じ結果となる可能性が高いため、今回は捕獲枠の提案はせず、反捕鯨国が科学的、法的な根拠がないのに反対していることをまとめた資料を提出し、議論のたたき台にする。(共同)