Friday, July 19, 2024 7:17 AM

カミンズ、工場無公害化で助成金7500万ドルを獲得

 連邦大気浄化法(CAA)に違反したとして同法違反による民事罰としては過去最大の16億7500万ドルを連邦およびカリフォルニア州当局に支払ったエンジン製造大手カミンズ(Cummins)は、エネルギー省から製造のゼロエミッション(無公害)化のための助成金7500万ドルを獲得した。同社が連邦政府から受け取る助成金としては過去最大。

 ヤフー・ファイナンスによると、助成金はインフレ抑制法関連の予算から拠出される予定で、同社は助成金と同額を拠出して、インディアナ州コロンバスにある約36万平方フィートの製造スペースを改修する予定。これにより、ゼロエミッション事業部門のアクセレラ・バイ・カミンズ(Accelera by Cummins、インディアナ州)は電池パックおよびパワートレイン・システムの生産拡大が可能になり、250人のフルタイム雇用を増やす計画だという。

 同社によると、施設の半分近くがゼロエミッション製造に特化される。アクセレラのエイミー・デイビス社長は「エネルギー省の助成金は、ゼロエミッションの未来に向けた私たちの前進の新たな一歩であり、国内での電池製造の拡大や、商用電動化ソリューションにおける当社の世界的地位の強化につながる」と話している。

 カミンズは2023年12月、ピックアップ・トラック数十万台のエンジンに排ガス浄化装置の効果を弱める「ディフィート・デバイス(無効化装置)」を取り付けてCAAに違反したとされる訴訟で巨額の罰金支払いに合意した。カリフォルニア州に対しては4600万ドルの和解金支払いに同意した。