Monday, September 23, 2024 7:00 AM

レッドウッドとBMW、米国内のEV電池再利用で提携

 北米BMWは、電池リサイクルのレッドウッド・マテリアルズ(Redwood Materials、ネバダ州)と提携し、米国内のBMW、ミニ、ロールス・ロイス、BMWモトラッドのEV、プラグインハイブリッド車(PHV)、マイルドハイブリッド車(MHV)の使用済みリチウムイオン電池をリサイクルする。

 エレクトリック・カーズ・リポートによると、この提携は両社の持続可能性に対する取り組みの表れで、米国でリチウムイオン電池の循環型バリューチェーンを構築するための新しいステップとなる。

 レッドウッドは、ディーラー、配送センター、その他の施設を含め全米約700カ所に上るBMWグループの事業ネットワークと直接連携し、使用済みのリチウムイオン電池を回収し、ニッケル、コバルト、リチウム、銅などの重要鉱物を抽出・精製できるようにする。最終的にはこれらの重要鉱物の95〜98%が、より持続可能なEVを生産するための電池サプライチェーン(供給網)に戻される。

 レッドウッドの処理工程は、従来の金属採取や他のリサイクル技術に比べて環境への影響が著しく小さく、消費エネルギーを80%、二酸化炭素(CO2)排出量を70%、水使用量を80%削減できる。

 同社は現在、ネバダ州リノに施設を構えて電池部品のリサイクル、精製、製造を行っているが、サウスカロライナ州チャールストンにも第2の施設を建設中で、新施設はBMWグループの同州スパータンバーグ工場とウッドラフ工場にほど近く、BMWの電池を製造するエンビジョンAESCの施設(同州フローレンス)にも近い。

 BMWが1992年に着工したスパータンバーグ工場は、この30年間余りで何度も拡張され、現在は年間45万台の生産能力を持ち、BMWの単一工場としては世界最大規模。