Thursday, September 26, 2024 7:04 AM

シーメンス、eモビリティー事業切り離しへ

 シーメンスは、急速に変化する業界での成長を目指して、EV充電事業シーメンスeモビリティーの切り離しを計画している。

 ロイターによると、新体制では、最近買収したDC(直流)急速充電を専門とするヘリオックス(Heliox、オランダ拠点)とeモビリティーを統合する。

 EV充電業界は、欧州、北米、アジアで急速に成長と統合が進んでおり、2017年以降はシェルやBPなどのエネルギー大手が多くの充電サービス会社を買収している。電動バスや電動トラック向けの充電を専門とするヘリオックスは、スイスのABB、スウェーデンのバッテンフォール、米チャージポイントなどと競合しており、シーメンスは主に欧州と北米で市場を拡大するため同社を買収した。

 シーメンスのマティアス・レベリウス取締役は「事業を切り離すことで、潜在性の高い事業分野と戦略的に関連性の高い地域に集中して収益性を加速させる」と話している。

 RBCのアナリストによると、シーメンス経営陣は、充電事業のために新規株式公開(IPO)、M&A、提携などあらゆる選択肢を検討しているという。シーメンスの広報担当者は、具体的な回答はできないと前置きしながら「切り離しは、適切な提携の機会が訪れた時、その機会を確実に捉えるための準備に役立つ」と述べた。

 EV充電事業は現在、シーメンスのスマートインフラ部門の一部で、売り上げ全体の約1%を占めると推定される。