Thursday, January 23, 2025 8:10 AM
アプティブ、EDS事業を分社化へ
自動車部品大手アプティブ(Aptiv)は、利益率の改善、一層のコスト削減、不安定な自動車産業からの多角化を目的に配電システム(EDS)事業の分社化を計画している。
オートモーティブ・ニュースによると、分社化は2026年3月までに完了する予定。アプティブは、ミシガン州トロイに北米拠点を置くソフトウェアと電気部品のサプライヤーで、EDS事業は同社の三つの商業部門の一つ。分社後は残ったアドバンストセーフティー&ユーザーエクスペリエンス部門とエンジニアード・コンポーネントグループが「センサーからクラウドまで完全な技術スタック」を顧客に提供するという。
ケビン・クラークCEOは「あらゆる事柄を検討した結果、これが最善だと判断した。モデルは変わらない。これにより三部門の柔軟性が高まり、戦略、事業運営、資本配分の観点からより焦点を絞れるようになる」と語った。
アプティブは、1999年にGMから部品会社として独立したデルファイ・オートモーティブ・システムズが前身。17年に現在の社名に変更した。年間売上高200億ドルの大部分は自動車関連事業に依存しているため、納入先が業績不振に陥ると痛手を受ける。最近はEVの販売低迷と生産規模縮小、特に24年に北米生産量が激減したステランティスによって大きな打撃を受けている。
フォード、GM、BMW、VWにも部品を供給しており、コスト削減のために人員を減らし、自動化を加速させている。新生アプティブの年間売上高は約121億ドル、EDSは約83億ドルとなる見込み。