Thursday, March 13, 2025 7:03 AM
スカニア、新しく電池の供給源確保
スウェーデンのトラック製造大手スカニア(Scania)は10日、EV電池供給契約を交した同国ノースボルト(Northvolt)のほかに、電池の新しい供給源を確保したと発表した。
ロイターによると、ノースボルトはかつては欧州のEV電池供給を担う最有力候補と期待されたが、2024年11月に米国で破産法第11条に基づく経営再建手続きの適用を申請し、現在は資金調達と債務再編を目指している。
ノースボルトの主要顧客であり株主でもあるスカニアは1月、ノースボルトの生産の質と生産量向上を目指して、スウェーデン北部にあるノースボルトの主力工場の日常的な運営支援に入ったと報じられた。これまでスカニアの電池サプライヤーはノースボルトだけだったが、クリスチャン・レビンCEOは24年「将来の電動車両への供給可能性についてほかの電池メーカーと交渉中」と明かしていた。
スカニアの電動化計画は、ノースボルトが生産量拡大に苦戦していることで大きな影響を受けている。スカニアとそのオーナーである独フォルクスワーゲン(VW)のトレイトン(Traton)部門はこれまでに、電池の納入問題などによりスカニアはスコープ3(事業活動に関係するあらゆるサプライヤーからの温室効果ガス排出量)を20%削減するという25年の目標を達成できない見通しだと警告していた。
スカニアは今のところノースボルトからトラック製造に必要な量を上回る電池を受け取っているが、供給源の多様化を進めている。レビンCEOは「サプライヤー戦略を加速させ、将来の電池納入を確保した」と話した。スカニアは24年10〜12月期、計77台のゼロエミッション車を納入し、24年通年の納入台数は266台となっている。