Thursday, October 27, 2016 11:01 AM

大統領退陣巡り対立激化 ベネズエラ与野党

 ベネズエラで反米左翼マドゥロ大統領の退陣を巡る与野党の対立が激化している。罷免の是非を問う国民投票の計画が頓挫した野党は、26日に大規模デモを実施。ゼネストやさらなるデモを国民に呼び掛けてマドゥロ氏に退陣を迫るが、政権は軍や最高裁、選挙管理当局などを押さえており、応じる気配はない。

 ベネズエラは輸出収入の9割以上を占める原油の国際価格の低迷が長引き、外貨収入が減少。薬品や食料なども含め生活物資は不足し、物価の高騰が続く。国際通貨基金(IMF)によると、今年のインフレ率は476%、来年は1660%の見通しだ。

 国民の不満を背景に昨年12月の国会議員選で過半数を制した野党は、年内の国民投票実施と政権交代を目指してきた。しかし国民投票の要件である署名集めが26日に始まる予定だったにもかかわらず、先週になって選管が手続きに瑕疵があったとして中止を決定した。(共同)