Friday, June 06, 2025 6:59 AM

エレクトリファイアメリカ、テスラと非テスラ車を同時に充電

 電気自動車(EV)急速充電ネットワーク大手エレクトリファイ・アメリカは、アダプター(接続器具)なしでテスラと非テスラのEVを同時に充電できるステーションの展開を開始した。

 インサイドEVsによると、同じ充電器に従来型規格「CCS1」とテスラが開発した北米充電規格「NACS」のポート(給電口)を兼ね備えた仕様で、最大出力400キロワット(kW)の充電が可能。現在、フロリダ州オーランドとコネチカット州ウォーターフォードの2カ所にパイロットサイトが設置されている。

 アルピトロニック(Alpitronic)製の急速充電器には、CCS1用とNACS用のケーブル計4本が装備され、1台の充電器がEVを2台同時に充電できる。利用者は、エレクトリファイ・アメリカのアプリを使って充電と支払いができ、非接触型決済システムも導入されている。

 リビアン「R1T」、シボレー「イクイノックス」、ホンダ「プロローグ」などは標準搭載の充電口がCCS1規格だが、テスラがほぼすべてのメーカーに自社開発の充電器による「スーパーチャージャー」ネットワークを開放したため、今後は多くのメーカーが米国仕様車にNACSポートを標準搭載すると発表している。

 「スーパーチャージャー」ネットワークは規模・信頼性ともに北米最大級だが、ほとんどの充電器(V3型)は最大出力が250kWにとどまる。多くのEVにはこれで十分だが、より急速充電が可能な新型車両の登場に伴い、より高い出力が求められるようになっている。

 今後は、テスラも充電器を最新のV4型にアップグレードする予定で、他の充電事業者もNACSポートへの対応を進めており、充電アダプターが不要な時代が近づいている。