Friday, September 19, 2025 7:23 AM
リビアン、GA州で新工場着工〜50億ドル、大衆向けEV生産へ
米自動車業界が電気自動車(EV)関連事業を見直す中、新興EVメーカーのリビアン(Rivian)はEVへの注力を強化している。
ウォールストリート・ジャーナルによると、リビアンは16日、ジョージア州アトランタの東約45マイルに位置するソーシャルサークルで新工場の起工式を行った。イリノイ州工場に次ぐ同社2番目の工場で、同社の従来製品より手頃な価格の電動SUV「R2」と、さらに小型の電動クロスオーバー「R3」を生産する。生産開始は2028年の予定。
アセンブリー・マガジンによると、新工場への投資額は50億ドル、全面稼働後は7500人の雇用創出が見込まれている。
新工場の建設は、リビアンが高価なEVを提供する小規模メーカーから大衆車を量産する収益性の高い企業へと生まれ変わるための冒険となる。カリフォルニア州アーバインが本拠の同社は現在、いずれも定価が7万ドルを超えるピックアップ「R1T」とSUV「R1S」の2モデルを販売するほか、IT大手アマゾン向けに電動商用バンを製造している。
リビアンの冒険は、消費者の関心が薄れ、連邦政府の政策変更でガソリン車生産が再び奨励される中でEVへの注力を弱めつつある他の自動車メーカーとは逆行している。EV購入に対する7500ドルの税控除は9月30日に終了し、ほとんどのメーカーは消費者の需要に合わせて電動モデルの生産を減らす意向を示している。
スカリンジ氏は「私は税優遇があるからこの会社を立ち上げ、事業の拡大を計画した訳ではない」「優遇制度はなくなるが、当社は依然として製品と開発中の技術に深い信念を持っている」と話した。
リビアンの新工場は、成長を続けるジョージア州の自動車製造業の最新拠点になる。起工式にはブライアン・ケンプ知事(共和)も出席し、プロジェクトが地域経済にもたらす恩恵に期待を示した。