Friday, October 28, 2016 10:12 AM

途上国支援の基金設立へ 調査捕鯨で対立激化も

 スロベニアのポルトロジュで開かれている国際捕鯨委員会(IWC)総会は28日、閉幕する。24日に始まった総会は最終日を迎え、途上国など財政難で総会に出席できない加盟国に対し、参加費を支援するための基金を設立する議案を議論した。

 基金設立は日本などが提案。総会への出席率が低迷する中、調査捕鯨などの重要な議論に幅広い国の参加を促す狙いだが、捕鯨国と反捕鯨国による囲い込み競争が激化する可能性もある。

 今回の総会は、加盟88カ国のうち投票権のある国が約65カ国参加した。水産庁によると、加盟国は日本などの捕鯨支持国と米国などの反捕鯨国にほぼ二分されているが、支援対象の途上国は捕鯨支持国が比較的多いとみられる。商業捕鯨の再開には、総会で4分の3以上の賛成票が必要となる。(共同)