Friday, October 28, 2016 10:14 AM

「核禁止条約」交渉開始へ 日本反対、被爆者反発

 国連総会第1委員会(軍縮)は27日(日本時間28日)、2017年の「核兵器禁止条約」制定交渉開始を定めた決議案を賛成多数で採択した。核兵器を非合法化する作業が始動し、核廃絶に向けた具体的な取り組みが本格化する。日本は反対し、被爆者が反発している。

 岸田文雄外相は「唯一の被爆国としてしっかり主張したい」と述べ、禁止条約の交渉には参加する意向を示した。

 決議を主導したオーストリアやメキシコなどの非核保有国は、禁止条約に反対する米露英仏中の五大核兵器保有国への圧力を強めていくとみられる。仮に条約が制定されても核保有国不在では核兵器の削減など実効性が望めないのは確かだが、核兵器は違法との認識が広まることで国際社会の保有国への削減圧力が強まるとの見方もある。(共同)