Monday, October 31, 2016 10:36 AM

今年の訪日客2000万人突破 初の大台、10カ月で達成

 観光庁は31日、2016年に日本を訪れた外国人旅行者数が30日時点の推計で2000万人を突破したと発表した。年間2000万人を上回るのは初めてで、過去最多だった昨年の年間1974万人を約10カ月間で超えた。ただ1〜9月の前年比伸び率は24%で、昨年1年間の47%に比べ鈍化している。政府は観光戦略で、20年に年間4000万人という目標を掲げており、宿泊施設の整備促進など、受け入れ環境の改善を加速させる。

 石井啓一国土交通相は「目標に向け、地方の観光資源の磨き上げやインフラ整備などの施策を、今後も強力に推進していく」とのコメントを出した。菅義偉官房長官は記者会見で「ビザ(査証)発給緩和、消費税免税制度の拡充など大胆な政策を矢継ぎ早に行ってきた成果が表れた」と述べた。

 16年は、熊本地震の影響で韓国からの旅行者が一時的に落ち込むなどマイナス要因もあったが、アジア各国との格安航空会社(LCC)などの路線充実や、クルーズ船の寄港増が押し上げに大きく寄与。花見シーズンの3月に単月で初の200万人を超え、7月は単月過去最多の229万7000人を記録するなど、好調に推移した。(共同)