Monday, October 31, 2016 10:39 AM

海運3社がコンテナ統合 世界6位、売上高2兆円

 海運大手の商船三井、日本郵船、川崎汽船は31日、定期コンテナ船事業を統合すると発表した。貨物需要の低迷に加え、新造船増加による競争激化で市況が悪化しているためだ。3社はコンテナの輸送能力で世界6位規模、売上高2兆円を超える新会社をつくり、コスト削減で収益力回復を狙う。海運業界は世界的に再編が進んでおり、3社は「対等の精神」で統合し、オールジャパン体制を構築することで、生き残りを図る。

 新会社は2017年7月に設立する予定で、18年4月の営業開始を目指す。売上高は16年3月期連結決算の3社単純合算で2兆403億円。16年9月末時点の運航隻数は合計で256隻。輸送能力は世界シェアの約7%を占める見通しだ。港湾で荷役業務をする海外ターミナル事業も統合する。

 出資額は船舶などの現物を含めて合計で約3千億円。出資比率は日本郵船が38%、商船三井と川崎汽船が各31%となる予定だ。3社は、17年3月期連結決算の純損益見通しが合計で約3300億円の赤字となるなど厳しい経営環境に置かれている。コスト削減などで年間約1100億円の統合効果を狙う。(共同)