Tuesday, November 01, 2016 10:12 AM

日銀、物価2%達成先送り 延期5回目「18年度ごろ」

 日銀は1日、金融政策決定会合を開き、2%の物価上昇目標の達成時期を「2017年度中」から「18年度ごろ」に先送りした。消費不振で物価が低迷しているためで、延期は今年4月に続き5回目。黒田東彦総裁は18年4月までの任期中の実現を事実上、断念した。追加金融緩和は見送り、黒田氏は会合後の記者会見で、最近の物価の動きには弱さが見られるものの、上昇の方向性は崩れていないと説明した。

 黒田氏は13年の就任時、2%目標を2年程度で達成すると宣言したが「実現できなかったことは残念だ。デフレマインドを簡単に払拭できないのは事実」と述べた。

 短期金利は年0.1%のマイナス金利とし、長期金利は0%程度で推移させる現状の金融緩和策の据え置きは、9人の政策委員のうち7人が賛成、2人が反対した。(共同)