Tuesday, November 01, 2016 10:13 AM

元市場長ら懲戒処分へ 豊洲、責任者8人を特定

 豊洲市場(東京都江東区)の建物下に盛り土がなかった問題で、小池百合子都知事は1日、担当部局、中央卸売市場の元市場長中西充副知事ら8人を責任者と特定する検証報告書を公表した。「懲戒処分の手続きを速やかに進めるよう指示した。厳正に対処する」と述べ、責任追及を急ぐ考えを示した。発案者は特定されず、内部調査の限界も浮き彫りになった。

 報告書によると、都は有識者による「専門家会議」と「技術会議」の提言を受け、2009年2月6日に新市場の整備方針として、敷地全体で盛り土を実施すると決定。しかし、11年8月に部課長会議で盛り土をしない方針を確認し、設計会社の「日建設計」に盛り土は不要と指示した12年5月に最終的に確定されたと結論付けた。

 基本設計の発注を決めた10年11月〜12年5月の部長級以上の幹部は、盛り土が実施されていないことを知らなかったとしても「知り得る立場であり、免責されるものではない」と指摘。盛り土をすると決めた都の整備方針を順守せず、職責を全うしなかったとした。(共同)