Thursday, November 03, 2016 10:30 AM

トランプ氏当選なら断念も 米利上げ、予断許さず

 米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は、12月の追加利上げをにじませる内容だった。しかし、8日投開票の大統領選で共和党のトランプ候補が当選すれば金融市場が大荒れになり、利上げを断念せざるを得ない展開も想定される。予断は許さない。

 トランプ氏は米国の財政赤字拡大につながる可能性がある大規模減税を公約に掲げている。「雇用が奪われる」として貿易自由化に否定的で環太平洋連携協定(TPP)からの脱退も表明。日本や中国が輸出を増やすために自国通貨を安値に誘導していると主張し、対抗措置を取ると訴えている。

 連邦捜査局(FBI)が民主党候補クリントン氏の私用メール問題について捜査を再開すると表明したことで、選挙情勢は一気に不透明感が増した。市場関係者はトランプ氏が当選すれば、拡大基調にある米経済に冷や水を浴びせかねないと懸念している。(共同)