Friday, November 04, 2016 11:24 AM

ジャカルタで大規模デモ 知事がイスラム侮辱と抗議

 インドネシアの首都ジャカルタで4日、同国で少数派のキリスト教徒、バスキ・ジャカルタ特別州知事がイスラム教を侮辱したとして、大規模な抗議デモが行われた。警察によると約4万5000人が参加。治安当局は暴徒化や過激派による便乗テロを警戒し、軍兵士や警官ら計約2万5000人を動員して厳重に警備した。

 デモ隊はジャカルタ中心部のモスク(イスラム教礼拝所)に集結後、大統領府や州庁舎前を行進し、「アラー・アクバル(神は偉大なり)」「知事に法の裁きを」などとシュプレヒコールを繰り返した。

 イスラム教徒が国民の9割を占めるインドネシアで、バスキ氏はキリスト教徒の華人(中国系住民)。再任を目指して来年2月の知事選に立候補しており、住民に向けた9月の演説で「(イスラム教の聖典)コーランに惑わされているから、あなた方は私に投票できない」などと発言。これにイスラム団体などが強く反発した。(共同)