Friday, November 04, 2016 11:26 AM

タカタ再建策、調整難航も 債務整理で思惑交錯

 エアバッグのリコール(無料の回収・修理)問題に揺れるタカタの再建計画作りが大詰めを迎えている。米国法人は米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請を検討する一方、日本本社は私的整理を目指す構えだ。ただ取引先の自動車メーカー間には再建手法を巡り思惑の違いもあり、調整は難航しそうだ。

 タカタの野村洋一郎取締役は4日の決算記者会見で、再建方法について「製品の安定供給を継続するにはグローバルで、私的整理でやる以外に手段はない」と指摘。ただ、再建計画の策定見通しに関しては「(計画の策定を委託している)外部専門家委員会の進め方次第で、コメントできる立場にない」と述べ、決定する権限は持っていないと強調した。タカタの思惑通りに再建が進むかは不透明だ。

 私的整理では、裁判所が再建手続きに関与せず、タカタは自動車メーカーなど債権者との協議で、柔軟に再建に取り組めるメリットがある。(共同)