Tuesday, November 08, 2016 12:06 PM

2%の物価目標達成が必要 シカゴ連銀総裁

 シカゴ連邦準備銀行のエバンス総裁は8日、追加利上げに向けては、連邦準備制度理事会(FRB)が掲げる2%のインフレ目標達成が必要との認識を示した。物価が安定的に上昇するというより強い確信を持てれば、利上げに対しても「自信が持てる」と述べた。ニューヨークで開かれた外交問題評議会のイベントで語った。

 物価とともに、FRBが利上げに際して注視する雇用情勢に関しては「長期間にわたって良い数字が出ている」とし、このところの雇用統計が市場の引き締まりを示していると述べた。物価についても変動の激しい食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア物価指数が9月に前年同月比で1・7%上昇となったことを挙げて「目標に近づいている」とした。

 一方で、インフレ期待が低下方向にあることを懸念し、物価上昇率が2%を超えることなく長期にわたって推移していることは、FRBが直面する「より大きなリスクのひとつ」だと指摘。少なくとも物価を一度は2%に乗せることが、インフレ目標の2%が物価の天井を指しているのではないと世の中に知らせる上で重要との考えを示した。(共同)