Tuesday, November 08, 2016 6:24 PM

TPP修正か、脱退か 大統領選後も道険しく

 大統領選後も環太平洋連携協定(TPP)の前途には険しい道が待ち受けている。民主党候補のクリントン氏は内容の修正に意欲を示し、共和党候補のトランプ氏は脱退を表明しているためだ。どちらが当選しても、協定発効に不可欠な米議会の承認は見通せない。

 クリントン氏は、TPPがこのまま発効すれば「米国で雇用が失われ賃金は下がる」と主張。再交渉による協定内容の見直しも示唆するが、日本など他の参加国の抵抗は必至だ。当選した場合、TPPは当面棚上げになる可能性がある。

 トランプ氏勝利の場合は、さらに厳しくなりそうだ。10月下旬の演説で来年1月20日の大統領就任日に「TPP脱退を表明する」と宣言。米国がカナダ、メキシコと結ぶ北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉も唱える。オバマ政権の通商政策は根底から覆る。(共同)