Thursday, November 10, 2016 10:16 AM

首相、トランプ氏17日会談 電話で同盟強化確認

 安倍晋三首相は10日、大統領選に勝利した共和党のトランプ氏と電話会談し、ニューヨークで今月17日に会談する方向で調整を進めることで合意した。首相はトランプ氏に祝意を表明。両氏はアジア太平洋地域の平和と繁栄の確保に向け、日米同盟強化を確認した。さらに大統領選直後の異例の早期訪米で、次期大統領と同盟関係に揺らぎがないことを申し合わせ、個人的な信頼関係を築く狙い。在日米軍駐留経費(思いやり予算)に関し、現行水準の維持へ理解を求める方針だ。

 首相は、今月中旬にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に先立ち米国を訪問する予定。トランプ氏が大統領選期間中、脱退を主張していた環太平洋連携協定(TPP)や思いやり予算の負担増を巡る協議が焦点。

 首相は、アジア太平洋地域での米軍の存在が地域の安定や繁栄につながっている点を指摘。抑止力が揺らぎ、北朝鮮の核実験や中国の海洋進出が進めば、米国の国益を脅かすとの考えを伝えるとみられる。(共同)