Monday, November 14, 2016 10:40 AM

同時テロ現場で追悼式 発生1年、悲しみのパリ

 劇場と飲食店、競技場などで計130人が犠牲になった昨年のパリ同時多発テロから1年の13日、フランスのオランド大統領、バルス首相らは各現場で犠牲者の名前を刻んだ追悼プレートの除幕式典を開き、犠牲者家族らと共に黙とうした。多くの追悼行事が企画され、パリは悲しみに包まれた。

 式典では、各現場の死者全員の名前が読み上げられた。郊外サンドニのフランス競技場前では除幕に伴い、亡くなったポルトガル移民系のマヌエル・ディアスさんの息子が「勤勉な父は移民の社会参加が可能で、必要であることの見本のような人だった」と演説し、政府に移民の受け入れ、支援の重要性を訴えた。

 約半年後にフランス大統領選などを控え、遺族側が「政治色のない追悼」を望んだため、政治家の演説などはなかった。バルス首相はツイッターで「今も心の傷は生々しい。団結しよう」と発信し、パリのイダルゴ市長も「テロで市民を分断することはできない」との声明を出した。(共同)