Wednesday, June 15, 2016 10:55 AM

円高逆風、新たな投資も トヨタが株主総会

 トヨタ自動車は15日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会を開いた。円高が経営に逆風となる中、豊田章男社長は「持続的成長に向け、グループ一丸となって取り組む」と強調。自動運転車や環境対応車といった分野に積極的に投資していく方針を説明した。出席した株主数は5148人で過去最多だった。

 自動運転車は、ハンドルやブレーキの操作を車が行うため、高齢者や体の不自由な人の生活を大きく変える可能性がある。トヨタは1月、自動運転に活用する人工知能(AI)の研究開発を進める目的で、新会社を米国に設立した。

 総会で、豊田社長はAIの開発について「全ての人に移動の自由を提供するのがトヨタの責任だ」と説明。環境対応車に関しては、現在はハイブリッド車(HV)などがエコカーの主力だが、将来的には水素で動く燃料電池車や電気自動車(EV)が中心になるとの見方を経営側が示した。(共同)