Thursday, November 17, 2016 12:50 PM

自由貿易推進へ意志示す APEC閣僚会議が開幕

 21カ国・地域でつくるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の閣僚会議は17日(日本時間同日夜)、ペルーの首都リマで開幕した。岸田文雄外相は会議で「成長のためにAPECが力強く自由貿易を推進する意志を示すことが重要」と表明。発効が困難になっている環太平洋連携協定(TPP)の進展が「極めて重要」と言及し、参加国に早期の発効を要請した。

 閣僚会議は18日まで2日間の日程で開かれ、閣僚声明を取りまとめる。初日は「地域経済統合の推進と質の高い成長」などをテーマに議論。APEC域内を包括するアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想の実現に向けた道筋も話し合う。

 岸田外相は世界経済について「さまざまな下方リスクに直面し、自由貿易に対する懐疑的見方が広がりを見せている」と懸念。その上で、APECが目標として掲げるFTAAP構想の将来的な実現のためにも、日中韓と東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国で協議する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)やTPPの意義を強調した。(共同)