Thursday, November 17, 2016 4:45 PM

オバマ氏、対ロシア接近けん制 トランプ氏にくぎ刺す

 ドイツ訪問中のオバマ大統領は17日、トランプ次期大統領がシリア情勢などを巡り米欧と対立するロシアとの関係改善に意欲を示していることを念頭に、「ロシアが国際的な規範から逸脱した際には立ち向かってほしい」と急速な対ロシア接近にくぎを刺した。ドイツのメルケル首相と会談後の共同記者会見で述べた。

 トランプ氏はシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討でロシアと連携する考えを示しており、ウクライナ危機を受けた対ロシア制裁を緩和するとの観測も浮上。北大西洋条約機構(NATO)加盟国には、対ロシアで米欧間の足並みが乱れるとの懸念が拡大している。

 オバマ氏は会見で、ロシアとの間に「非常に重大な相違」があると指摘。トランプ氏がロシアと利害勘定に基づいた「取引」に応じるなら、シリア内戦などの解決は一層遠のくと警告した。(共同)