Thursday, November 17, 2016 6:23 PM

12月の米利上げ示唆 FRB議長、辞任は否定

 米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は17日、首都ワシントンで大統領選後初の議会証言に臨み、金利引き上げが「比較的早期に適切になる」と述べて、12月の追加利上げを示唆した。トランプ次期大統領が選挙中に議長を再任しないと述べたことに対しては「任期を全うする」と、途中辞任の考えがないことを強調した。

 米議会の経済合同委員会の公聴会で証言したイエレン氏は、労働市場の状況にはまだ少し改善の余地があるとしたものの、米経済は総じて順調に拡大を続けていると分析。物価上昇率も目標の2%に届くと説明した。

 その上で議長は、利上げを長く見送り続けると「急激な(金融)引き締めが必要になる」と指摘。雇用や物価が堅調に推移し、市場が12月の利上げを織り込む中、金利引き上げの機が熟してきたとの考えをにじませた。(共同)