Friday, November 18, 2016 10:16 AM

「悠長だ」「早く補償を」 築地業者、先行き懸念

 築地市場(東京都中央区)から豊洲市場(江東区)への移転可否を来年夏にも判断するとした都の工程表が18日、明らかになった。「悠長な話」「早く補償を」。今月7日の移転を見込んで豊洲に設備投資した市場業者らには、今後生じる損失に対する補償の不透明感に懸念が広がった。

 「移転がどんどん遅くなる。巨額な豊洲の設備維持費を都が補償してくれるのか」。水産卸売7社でつくる業界団体「東京都水産物卸売業者協会」の浦和栄助専務理事(52)が嘆いた。

 協会は当初の移転予定日だった今月7日から1カ月間で約4億円の損失が出ると推計。豊洲の冷蔵庫棟の電気代や人件費、応急的な築地の施設修繕費などが含まれ、同規模の損失が毎月生じる見通しだが、都の補償範囲は不透明だ。浦和専務理事は「どこまで損失が広がるのか。しっかり補償してほしい」と話した。(共同)