Monday, November 21, 2016 10:24 AM

財政政策で生産性向上を フィッシャーFRB副議長

 米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は21日、ニューヨークの外交問題評議会で講演し、長期的な米経済の課題である生産性向上の低迷を克服するため、財政政策が必要になると述べた。

 フィッシャー副議長は現状の経済について、雇用市場は持続可能な引き締まりを見せ、物価上昇率も追加利上げの目安の2%に確実に近づいていると指摘。一方で、長期的には、生産性の向上が遅いことに伴い、物価が均衡している状態の金利水準を示す自然利子率が低くなっていると分析した。

 背景について、海外経済の低成長や高齢化社会の進行、需要の弱さなどを挙げ、財政政策によりインフラや教育を整備し、民間投資をより呼び込むことなどにより生産性や生活水準を向上させることが重要だと主張。そうなれば金融政策が必要になった際に、その余地もより広がると訴えた。(共同)