Monday, November 21, 2016 10:24 AM

あらゆる保護主義を排除 APEC首脳が決意

 ペルーで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議は20日(日本時間21日)、あらゆる形の保護主義を排除する決意を表明した首脳宣言を採択し閉幕した。環太平洋連携協定(TPP)の発効は困難になったが、宣言では自由貿易圏の実現を目指すと確認。安倍晋三首相は、TPP実現が国民に恩恵をもたらすと重要性を強調した。

 今回のAPECでは、TPP脱退を掲げるトランプ次期大統領を意識した発言が各国首脳から出され、トランプ氏が陰の主役となった。加盟21カ国・地域の首脳が自由貿易体制を守るため、協調して行動に移せるかが今後の焦点となる。

 首相はTPP存続への望みをかけて積極的な通商外交を展開した。首相は「自由貿易こそが世界経済の成長の源泉。特にTPPは自由で公正な経済圏を生み出す。自由貿易の恩恵が広く実感できる成長の基礎となる」と訴えた。オバマ大統領はTPP推進を断念すれば、アジア太平洋地域での米国の地位は低下すると述べた。(共同)