Wednesday, November 23, 2016 4:45 PM

北朝鮮制裁で米中大筋合意 安保理決議案の交渉進展

 米中両国が北朝鮮に対する国連安全保障理事会の新たな制裁決議草案について大筋合意したことが23日、分かった。複数の安保理外交筋が明らかにした。米国が中国との交渉で求めていた石炭などの北朝鮮産鉱物資源の取引規制強化などで歩み寄りがあった可能性がある。北朝鮮の最大貿易相手国である中国が草案に同意したことで、停滞していた交渉が進展しそうだ。

 米中は既に他の常任理事国、英仏露3カ国を交えた協議を始めた。採択されれば北朝鮮が激しく反発するのは必至だ。ただ、北朝鮮との対話を重視するロシアが草案の一部に難色を示しているといい、採択までには曲折も予想される。

 安保理は3月に発動した制裁で北朝鮮の鉱物輸出の多くを占める石炭の国際取引を原則禁止した。しかし「核・ミサイル開発と無関係で、純粋に民生目的の場合は取引できる」との規定が抜け穴となり、中国への輸出はその後も継続。安保理外交筋によると、米国は石炭取引の規制強化などを盛り込んだ草案を中国に提示していた。(共同)