Monday, November 28, 2016 6:21 PM

ボーイングに税優遇は違反 米欧の航空機紛争でWTO

 世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)は28日、米国と欧州双方の航空機大手が絡む通商紛争を巡り、ワシントン州の航空機大手ボーイングに対する税制優遇がWTO協定に違反していると判断した。米国に対し90日以内に措置を撤廃するよう勧告している。

 欧州連合(EU)が、国際産業保護を目的にした米当局の総額数十億ドル規模の優遇税制により、欧州航空機大手エアバスが損害を被ったと訴えていた。ワシントン州にはボーイングの組立工場がある。

 パネルによると、ワシントン州は次期大型旅客機「777X」の主翼を製造することを条件にボーイングに対して税を優遇。パネルはWTO協定が禁じる補助金に当たると認定した。EUが違法だと申し立てていた他の六つの優遇税制については違反とはしなかった。(共同)