Tuesday, November 29, 2016 10:30 AM

年金法案、衆院通過 厚労相不信任案は否決

 今国会の焦点である年金制度改革法案は29日の衆院本会議で、与党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。民進党など野党4党が共同提出した塩崎恭久厚生労働相の不信任決議案は、与党などの反対多数で否決された。参院での法案審議の時間を確保するため、30日までの国会会期を12月14日まで延長することも議決した。政府、与党は今国会成立を目指す。

 参院の審議入りに関して、自民党の松山政司参院国対委員長は29日、民進党の榛葉賀津也参院国対委員長と国会内で会談した。30日の参院本会議で趣旨説明と質疑を行うよう要請。榛葉氏に拒否されたため、12月2日の本会議での審議入りを求めたものの、結論は出なかった。

 政府、与党は年金改革法案を成立させることで、年金支給額の抑制を強化して税金と現役世代の保険料で賄う公的年金財政の持続性を高め、将来の支給水準を確保する狙いだ。抑制策として二つのルールを導入する。一つは、現役世代の賃金が下がれば、それに合わせて年金額も下げる。もう一つは、少子高齢化に合わせ年金額を抑制する「マクロ経済スライド」という仕組みを強化する。(共同)